ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

#09

母からの電話で、やはりボケのような症状が出ているらしいことを知る。ボケといっても完全にぼけてしまっているわけではないので、きっとプライドの高い父はそんな自分にいちいち傷ついているのではないかと思った。弟1に電話してその不安を伝えると、「病気のこともあるけど、お父さんだって年とったんだから老人性のもあるんじゃない?」と言う。私たちの中での父って30代40代くらいの頃のイメージが強いから、それと比べれば老いて見えるのは仕方ない、ということらしい。いやいや、でもまだ父50代。老人性痴呆が出るような年齢ではないと思う。って思いながら、インターネットでいろいろ検索すると(やっぱ検索してる……やめるって言ったのに)、ガンマナイフ治療で部屋を間違えるなどの症状が改善されたと書いてあったので、きっとその症状もなくなるんだと思うことにする。
夜、寝る前に父のことを考える。すごくつらいけど、私にはとりあえず夫がいて、はげましてくれる友達もいる。だけど、母はどうなんだろう。一番に支えてくれる人であるはずの父が病気になって、ひょっとしたらいなくなるかもしれないという不安を抱えながら一人で寝る夜って、どれほど心細いんだろう。うちの両親は、なんだかんだ言いながらも結構はずかしいくらいラブラブなところがあるので、すごく心配だ。
そう考えると、私なんて到底泣く資格なんかないわーと思う。