ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

2015の色々その1、会社をやめたこと

手足口病以来なにも書いてなかった…! 夏〜秋、怒涛の日々でしたなあ。今も師走で普通に考えればまあ忙しいんだけど、ちょっと楽になったと思うぐらいだわ。どうかしてる。そして揺り戻しがあって今ちょっと内省モードなのでいろいろ記録してみる。
10月いっぱいで会社を辞めた。
これはタイミングや話の流れ的にいうと不測の事態であり、辞めたいとずっと思っていたことを考えると結果オーライではあるのだが、ある意味、今年の私にとってはひとつの山だったな、と思う。
なんで辞めることになったかを簡単に言うなら、「子育てに無理のない範囲で、それでもやりがいのある仕事をしたい」という私と、「もっと会社を大きくしたい、子育てをしながらでも女性が活躍できる理想的な会社を作りたい」という社長の、それぞれの思惑がずっとギリギリのところでせめぎあってやってきたのだが、とうとうバランスが崩れたのである。仕事内容は好きだったし、待遇にもそれなりに満足していたからここまで続いていただけで、そうでなければとっくに辞めていたくらいはしんどかった。
まあでもバランスが一気に崩れたのは、私に非があるのだと思う。
私はずっと社長のやりかたが気に入らなかった。たとえば社長のみがクライアントと打ち合わせをしたものの議事録もない、何の資料もない状態でいくつもの仕事を丸投げされてきたこと。何の材料もなく「簡単なものでいいからちょっと○○作って」と言われていろんな資料や企画書やデザインを作ってきたけど、簡単なものをつくるのと簡単にできるのはまったく違うということ。それを何もいわずこなしてきてしまった自分が悪かった。バランスは一気に崩すのではなく、少しずつ少しずつ、変えていかなければいけなかったのだろう。でも、できなかったねー
夏くらいに業務拡大のため1人スタッフを雇った。社長はその人にも同じように、最初から丸投げ方式で仕事をさせようとしたが、彼女は「無理です」と言った。研修なんてものをほとんどしない状態の、現役からしばらく離れて長いこと主婦をしてきた50代半ばの新人さんである。傍から見たらそりゃそうなるのは当たり前だと思ったけれど、社長はそれを許さず、「うちは小さい会社だから、あらゆることを自分で考えてこなせる人じゃないと仕事できないよ?」と、彼女を即刻クビにした。うーん、そうか。社長は人を使ったり、育てたりすることが絶望的にできない人なのだなと思った。(ちなみに、私が彼女の指導係をしますからと申し出たのだが、結局は常に私も彼女も丸投げ仕事を山ほど抱えている状態でトレーニングの時間を全くとれなかった。)
丸投げで任せてもらった仕事をこなす私って有能!と思っていたわけではなく、私としてはずっと「社長のお手伝いをしている」という感覚で仕事をしていたのだ。名前だけは株式会社だけどこれって会社組織じゃないな、つかこの会社はこのまま事業をいくら広げても絶対に大きくならないなと常に感じていた。
しかし夏以降ますます仕事の丸投げ状態が続き、その内容もいよいよ迷走としか思えないものばかりになり(社長の中には一貫性があるのかもしれないが、そういうのを人に理解させるのも苦手なのだろう)、さすがにこれはと思う丸投げ案件があり、ちょっと棘のあることを言った。ただ、ちょっと間違えた。元々社長がメンヘラ気質というのもあって(私がそういうレッテルを貼っているのではなく、医師にそう診断されたことを自分で言っていた)「社長のやり方はおかしい」と社長に向かってそのまま言う勇気がなかったのは仕方ないとしても、変にオブラートに包んだのが失敗だった。予想外の部分が、どうやら社長の怒りスイッチを押してしまった。(いや、でもこれ書いてて思ったけど、じゃあ「社長のやりかた」について物申せば、それはそれでまた違うスイッチを押すよね?)
私の言葉は、夏に即刻クビにされたスタッフのように「自分には無理」という意図で伝わってしまったらしく。そんなことを言うならあなたとはやっていけない、と言われ。のみならず、敵認定するともう完全にその人のすべてが気に入らなくなるタイプだったようで、前から言いたかったんだけどあなたのここもそこも気に障る、みたいなことをたくさん言われ。うーん、となって、数日ちょっと頭を冷やしてみたけど、やっぱりそこまで言われたら「じゃあ辞めます」ってなるわな。
でも私だって一応社会人ですから「年末を目処に退職を考えたい。引継ぎはしっかりしていくので、新しいスタッフさんを雇って欲しい」と打診したところ、「来週から来なくて良いです。他の皆さんには体調を崩したと説明します」と言われ。あ、そうなんだ。まあ私としても気まずくなってまであと数ヶ月働くのは厳しいし、それで済むならラッキーだ。ああーそういえばこの会社、何人ものスタッフが雇われては挨拶もなく自然消滅していったけど、みんな実はこうやって秘密裏に辞めさせられてたのか…
んでもやはり大人ですから、一応きちんと挨拶するつもりで翌週一度お伺いしますって言ったんだけど、当日、社長は逃げたよ。緊急のトラブルで取引先に行かなきゃならなくなったって連絡きたけど、その日には出勤しないはずのスタッフさんにわざわざ事務所の留守番までさせておく周到さからは、緊急性を感じられませんでした。なんかもう、気が抜けちゃったね。変な辞め方になってしまったけれど、前の会社を辞めたときほどの禍根も残さなかったのは、ある意味良かったのだろうか。3年も働いて、なんだったんだろうとは思うんだけど。
ちなみに、仕事を丸投げしてもそこそここなせるスタッフが突然抜けたら仕事が回らなくなって困ったのでしょうか、騒動から10日くらいして、「これからは外注スタッフとして今までの仕事をやってくれないか」と社長から打診がきましたが、「新しい仕事が決まってしまって(嘘)」と丁重にお断りしました。
とりあえず書いてみて分かったけど、「私も悪かったかもしれない」とずっと思っていたけれど、たぶん思ったほど悪くない気がする。お互いいろいろギリギリな中でやっていたものが、ギリギリだからこそちょっとバランス崩れただけで無理になっちゃったというだけの話。
そんでも、アロマの世界、経営のしかた、社長とほぼ二人でやってきたおかげで、良くも悪くも本当にいろんなことを学ばせてもらった3年間だったのは確かで、社長にはすごく感謝はしています。この経験があるから、次のステップに迷わず進める私がいます。
そんなわけで、今まで副業的にやってきたハーブティー屋さん、これから本業として取り掛かりますよ!