ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

Pの記憶力で私の立場があやうくなった話。
そもそもPが行っている保育園は区の待機児童のために設けられた臨時保育所であり、臨時ってことは保母さんがみんな臨時雇用の人たちなわけで、これについてはきっと賛否両論なのだろうけど、変に偉そうなベテラン先生みたいのがいなくて何しろみんな若くて可愛くて元気なので、私は大賛成。
そして、臨時保育所から正規の保育園に転園できた子たちと会って話す機会には、正規の保育所にはやはり怖くて逆らえないおばあちゃん先生がいて、まだママとしてせいぜい3年くらいしか経験のない、いわば新米である私たちを震え上がらせるのだということを知らされる。で、そうかー大変だなーじゃあうちはずっと臨時でいいやー、と思っていた(なので正規の保育園申請では、いつも人気園ばかり書いていた)。
で、他のママたちとそんな話をしていたのを、Pが聞いていたのかなー。夏前の話だし、そんなにずっとその話題だったわけではなく、「新しい保育園どう〜?」「それが怖い先生がいてさ!」ぐらいの会話だったんだが、どうやらそれを覚えていたらしい。
Pがすごく大好きだったHくんというお友達が今月から他の正規園に転園してしまった話の中で、「PくんもHくんと同じ保育園行きたい?」みたいなことを先生に聞かれて、Pってば「でもー、ほかのほいくえんはこわいせんせいがいるんでしょー?」と言ってのけた。「誰がそんなこと言ってたの?」と聞くと「おかーさん」だと……。いや私は聞いてただけで言ってないし!てか責任の所在はともかく、Pの前ではいろいろ口を慎んでおかなければいけないと思った次第。いやー聞いてるし理解してるし覚えてるんだなー。あぶないあぶない。
そんなPではあるが、昨日の地震のときはとても頼もしかった。
保育園から帰ってきて、テレビをつけてまもなく速報が出て、私はひとりわたわたと慌てて、とにかくテーブルの下へ!と思ってPと一緒に潜り込んだ。揺れが長かったので、かなり長い間そこでPを抱きしめていた……というか、Pにしがみついていた。Pは「ぐらぐらしてるねー」と割と涼しい顔。「でも、地震って家が壊れたりして、怖いんだよ」と言うと、私の手を握って「おかーさん、だいじょうぶだいじょうぶ」と何度も励ましてくれた。女は生まれたときから女と言うけれど、男もまた生まれたときから男なのだなあ(ただし、それと同時に男はどんなに年齢を重ねても永遠にダンスィだとも思う)。
夫が仙台に単身帰省しているときだったので不安は不安だが、もしこのタイミングで災害級の地震が来ても、Pが一緒なら、私がPを守ると同時に私とPで腹の子を一緒に守ることができそうで、すごく心強い。Pを産んで良かった。