ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

まとめて

GWなのでまとめちゃうよ(基本的には毎日休日の私が言うのもナンですが)。昨年11月〜今年4月までの読書記です。といっても年末〜3月前半は仕事に埋もれ、3月後半は引越しでいっぱいいっぱいだったわけなので、ほとんどが4月に読んだもののような気がする。半年近くほとんど本を読まない生活をしていたことは気にしなーい。

100回泣くこと

100回泣くこと

100回泣いた。というのは嘘だけど。全てにおいて現実味を感じなかったけど、それがかえって世界を美しく感じさせたのかもしれない。「夢の中での人称がWeだった」というくだりには胸キュン。しかし実のところ彼女の死より犬の死の場面に泣けたのは私だけだろうか。
ストロボ (新潮文庫)

ストロボ (新潮文庫)

第5章(現在)から始まり第1章(学生時代)に終わる、積み重ねてきたものを少しずつ明かしていく章構成が印象的。でもやっぱ第5章が一番深みがあって面白かった。職業クリエーターとして生きることの難しさ、だなあ。主人公と私はたぶん出身大学が同じっぽいのでむず痒かったのもある。
ピンク・バス (角川文庫)

ピンク・バス (角川文庫)

読んでいる間はすごく面白かったのだけれど、共感めいたものはほとんど感じることがなくて、不思議な存在感だけが残ったような気がする。かつて同じ教室にいた、仲良くないけど一目おいてる同級生みたいな。なんだそれ。
いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

面白かったような、でもどこか痛かったというべきか。女子高生を描いた話なのに、若い人にお勧めしたいとは少なくとも私は思わない。本当はもっと大人向けな感じ。だけど若い子のほうがこういうの好きなんだろうなとも思う。そのアンバランスが、私には痛かったんだと思う。
パイロットフィッシュ (角川文庫)

パイロットフィッシュ (角川文庫)

巧いこと言ってるような言ってないような。でも人生について考えた。私もきっと水槽の中で生きてるに過ぎないんだろうな、とか。その水は誰が作ったんだろうか、とか。泣く場面がないから、ずっと泣きたい気持ちの不発弾を抱えたまま読んでた感じ。これは切ない。中学生のときにドラマを観て号泣し、そのストーリーを強烈に覚えてるにも関わらず、やっぱり今回も号泣。まだ私こういうので泣けるんだという発見と、中学生の私は意味が解ってて泣いたのだろうかという疑問。いずれにしても内館さんはすげえや。
猫も杓子も (文春文庫)

猫も杓子も (文春文庫)

恋愛にかまけている女の話かと思ったら違った。描かれていたのは、浮ついた青春が終わった事にふっと気付いた瞬間のうすら寒さ。これが哀しいことにすごく共感できてしまった。「三十歳というトシは老けてはいないが、若くもなかった」と思う瞬間は少なからず私もある。三十歳の今、読んで良かった。ま、気付いたところで生き方は変えないんだろうけど。私も、この主人公も。