ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

MISATO V20 スタジアム伝説 〜最終章〜 NO SIDE

とりあえず池袋からひと味違う感満載だった西武線。ビール買うのにも入場するのにもエライ行列で辟易したけれど、会場に入って納得。1塁側の端で後ろから5列目くらいの私の席から、ぎっしり人が詰まっているスタジアムを見渡す。ここ何年かの寂しさはなんだったんだと思うほど、すごい人!
20年を振り返るオープニングムービーからカウントダウンへ。そして1曲目のイントロとともにスタンドに現れた「V20」の人文字と、気球に乗って派手に歌い始めた美里さんに、「こりゃ祭りだ!」と浮かれ気味に。
怒濤の名曲披露、そして長い長い花道の途中にあるミニステージでのアコースティックなナンバーのあとはメドレー。ライブで初めて聴くことができた「I'm Free」に感動したり、「ジャングルチャイルド」の合いの手(?)はやっぱり岡村ちゃんじゃなきゃと思ったり。スクリーンに映し出される懐かしい映像とともに、とにかく思い出深い曲ばかりぎっしり詰め込まれた時間。なんと30分にわたるメドレーだったそうだけれど、本当にあっという間だった。40歳手前にしてなんてパワフルな人なんでしょう。
そのあと歌だけでもお腹いっぱいになりそうな名曲ばかりが続く中、佐橋佳幸さんが現れて熱いギターを弾き、大江千里さんが気球に乗って現れ、ビデオレターで松井秀喜さんや徳光和夫さんがエールを送り、山口智充さんがYMCAを歌い(これは何年か前と同じネタだったが)、もう本当に怒濤のエンターテインメントステージ! 会場の熱気が最高潮になったところで、一旦終了。
客席では恒例のウェーブ開始で、会場全体がひとつに。スタジアムライブが終わっても歌手・渡辺美里が終わるわけじゃないとは思うけれど、スタジアムという形の客席じゃなかったら、そしてこれだけの人数を収容できるハコじゃなくなったら、こんなウェーブはもう二度と起こらないのだと思うと、それもまた切なす。
アンコール、スタジアムから生まれた「JUMP」は本当に、イントロからしてぎゅーっと涙腺を刺激され。続いて大江千里さんもバンドに加わった瞬間にもう、はい涙腺決壊。ほろほろと泣きながら「10years」を一緒に歌う。あれから10年って思ったハタチの時から数えて、この先10年と思った日に私も追いついてしまった。やばいもんもうこの曲はどんな状況で聴いても泣くもん。なんだよもう20年のバカー! と盛り上がったところで、長い長いMCのあとに「My Love Your Love」。雰囲気的にこれで終わりか終わりなのかーと思うと涙止まらず。曲が終わったあと、一言一言ていねいに感謝の言葉を紡いでいく美里さん、そして「最後の曲です」と流れたイントロは「Lovin'you」。もうね、本当に本当に好きな歌です。いつ聴いてもいろんなキラキラした思い出がよみがえる詞も、きゅっと胸を掴まれる岡村ちゃんのメロディも最高。これを「最後の曲」として選んでくれたことが、本当に嬉しかった。涙腺なんかもう決壊どころか壊滅です。ありがとうございました。
しかし人間は欲張りなもので、「最後」と言われた曲が終わってしまうと、後ろ髪引かれムードで満たされる会場。そこはほれ、MCを挟んだあと美里さんの「まだまだ夏は終わらなーい!」を合図に2回目の「夏がきた!」です。思えばこれ、私が念願の西武球場に初参戦した年に出たアルバムの1曲目。私にとっての西武はこの曲で始まったようなものだから、この曲で締めることができてとても良かった。
終演後、友人と二人で席を離れられず長いこと呆然と座ってました。が、しまいには「清掃入りますので」とスタッフに言われて追い出され、なんとか現実に還ってきた次第です。札幌から行く価値はありました。
これほどまでにパワフルなライブを美里さんが20年も続けてる間、私はいったいなにをしてきたんだろうね。20年も続いたことなんて、どんな些細なことでもひとつもないや。こんなに熱く語ってるけど、美里さんの歌をちゃんと聴いていたのだって正直ハタチくらいまでだった。まあ私みたいなしょうもない人間と比べなくても充分に、偉業、だと思います。お疲れさまでした。できれば今後も休むことなく歌手であり続けて欲しいと思います。