ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

大停電の夜に

急遽予定がなくなって暇になったので、映画を観ることに。何を観るかなやんだあげく、今のテンションに一番合ってそうなこれを選択(私が行ったシネコンでは今日が最終日だったし)。
結論、泣きも笑いも大きな刺激も求めていない今日の私のテンションには本当に合っていたので、観て良かった。なにしろ静かで暗くて(←内容ではなく映像が、です)とても落ち着ける。それでいてクリスマスムードは盛り上がるし、ハートウォーミングだし、はからずも夫婦の在りかた・愛の在りかたについて考えさせられたし。なんとなく、初デートとかにオススメかも。や、私の隣にすごい初々しい十代カップルがいたからそう思っただけだ。もう終わるしススメする意味無し。ちなみにDVDとかで観るのは映像の美しさが微妙に活かされない気がするからオススメできない。部屋を真っ暗にしたらいいかも。
以下ネタバレ含。
とりあえず首都圏全域にこれだけ大きな停電が起きたら、もっと混乱するんじゃ? というツッコミはこの際おいとこう。社会的にはどうであれ、一般人レベルでは「停電かよー、やることねー」って感じだと思うし。クリスマスイブじゃなかったら「しゃあない、もう寝るべ」ってなるとこかも。だけど、それがクリスマスイブだからドラマになるわけだ。想定内の非日常×想定外の非日常=プチファンタジー
物語は人間と人間の「関係」が肝になっていて、映像だからこそ成し得るスピードでそれらが複雑に絡み合っていくのが面白い。しかも本人たちは知り得ない。最後にバーで全員集合になったら面白いのになーと私などは思ってしまったが、そんなの泥沼を呼ぶだけだし、本人たちは知り得ないのに実はどこかで繋がりあってるというのが面白いのかもしれん(後日談として、あのときあそこで会ったあなたがあの話の人だったのー? というのがあるかもしれないと想像したら、それはそれで面白い)。残念なのは、人工衛星マニアと乳癌モデルのエピソードが他の人とあんまり絡んでないので、単純に人工衛星の薀蓄を語らせるためだけに出てきた感が否めないことかな。病院という舞台で繋がってるんだし、寺島しのぶの出産を目の当たりに→乳が切除される悲しみ、という感じで絡めることもできたんじゃないかなー。でもそうすると星のシーンがアレなのか……? むー、難しいな。
とりあえず、原田知世がおもむろにBrendy出してきたのには笑った。明らかにインスタントコーヒー飲まなそうな家に住んでるのに……(しかしそれはある意味作戦か?)。
あと、サンタの衣装に身を包んで知らない間に生まれていた我が子に会いに行く吉川くんと、盗んだアメ車で走り出す宇津井健には萌えた。
結局、観た人にしか解らない話を書いてしまった。まあいいや。