ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

こういったイベントがどんなものか解らなかったので、とにかく緊張しまくって臨んだ当日。売る本も一種類しかないし、他に対策という対策もあまり考えてなかったので、結構大道具小道具を駆使したり何種類もの商品を並べている周りのブースを見て、実はかなり萎縮していました。しかも開場前に人がずらーと並んでいるのを見た日には、蚤の心臓がはじけて飛びそうでした。自分でも意外なくらい、本当は小心者なんだな、などと思いながら。
でも開場してすぐに気づいた。ずらーと並んでいる人たちのほとんどは、お目当ての人がいたり、お目当てのサークルがあったり。そちらに直行してしまうので、自分たちのところにすぐ人が流れてくるわけじゃないってことを。そんなわけでホッとひと息ついているところに、お客さんが、来た! 一人目のお客さんは、ほんとに私に会いに来てくれてた。プレゼントとお手紙もくれた。すごい嬉しかった。それから立て続けに、はてなダイアリー見て来たって言ってくださった方(id:akichuさんホントありがとうございます!)、サイト見てますと言ってくださる方などに恵まれ、なんとなく調子に乗ってくる。
が。五部ほど捌けたところで、しばらく静かになってしまった。どうやら、営業努力をしなければ売れないらしいと気づいたのは、午後になって売り子交代してから。やっぱ、上手い人は上手い。交代して自分もいろんなブース見て回って気づいたけど、足を止めざるを得ない売り子さんトークってあるもの。そんな上手い売り子さんが、「文章力向上委員会」の中にいてくれたのは、すごく大きかった。午後からは少しずつ参加者メンツも集まってきて、チラシ配布してくれたり、何となく宣伝してきてくれたりして、人数が多ければ多いほど、営業力になるんだなあと思った。みんなの努力と協力がなかったら、午後はまったく売れなかったかもしれない。そんな中、私はと言えば、役に立つようなことは何ひとつできなくてスミマセン。唯一、うちが配ってたペーパー(こんなん)は意外と「気になる」という反応を示してくださった方が多くて、嬉しかった。それは私の仕事の成果だもーん(つっても配ってくれたのは他の人)。
他のブース見て回り、「あー、なんだかんだ言ってもサブカル好きな人って多いんだなー」とかいう感想。自分はやはり、今はもうほとんど文学帰りという感じなので、ちょっと遠目にそういった傾向のブースを見てました。あと、自分の卒業した大学のニオイってなんでか一発で解ってしまうので、そこ行って「私、卒業生なんですよー」とか言うと皆さんが頭を下げてくれるのが面白くて(うちの大学がナニゲに上下関係厳しい事は、私もよく知ってます)、そんな一人遊びを。今思うと、なんだかひどい。
そんな中で私が買ったのは、昔からすごく読んでみたかった同人誌「婦人文芸」の最新刊、私の大学時代のゼミの先生がやっている文章作法教室の生徒さん達のサークルで作った「銀座線」など。本も気になるけど、言壷さんのような文芸雑貨にも非常に興味があったので、いくつか購入。いつか、自分でもこういうの作りたいなあーと。あ、それと最後の最後、もう周りはみんな片付けに入りつつあるくらいの時間になって、実は隣のブースにいた浅尾大輔さんから新潮を購入(初めはまさか自分の隣にプロの人がいるとは信じてなかったけど、半日隣のブースにいて隣の会話を聞きかじった結果、確信した次第……)。「新潮ください」って声をかけたら、何となくガッカリした感じで「え、新潮?」と言われてしまった。なんか判断ミス? ごめんなさい……。でも別に嫌な顔をされたわけでもなく、うちの本まで買ってくださった。いい人だった。
まあそんな感じで、結局50部近く売れました。100部刷ってるってことは、たった半分じゃん! と思いがちですが、実は執筆者、協力者、関係者への見本誌としての配本で既に30部ほど捌けているので、思ったより随分よかったのではないかと思います。いろんなノウハウを少しは勉強できたので、もう少し成長してまた来年も参加できればなあ、と思ってます。
最後にスタッフの皆さん本当にありがとうございました。