ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

ひな菊とペパーミント (講談社文庫)/野中柊

Qも保育園行き始めて、通勤が始まったので、小説を読む日常を再開しよう。最近はアロマやハーブの勉強関連の読書ばかりで、私も物語に入っていける心の余裕がなくて、小説を読み始めても読み終えることが出来ないまま今に至ったのだけれど。
久々読み終えた一冊は、たまたま仕事の資料を探しに行った図書館で目について、タイトルがハーブっぽかったり、パラパラめくったらとてもライトで久々の読書には良さそうな感じだったということで選んだもの。
両親が離婚して父親と暮らす女子中学生の、父親の再婚問題とか、初恋の予感とか、友達とのアレやコレや、将来の展望(?)、とかいろいろ。
親との関係等を見ても、主人公は思春期の入口であり、 大人になるにはまだ遠いどころか、青春と呼ぶにも幼いくらい、そんな頃。そういう頃のまだドロドロしてない感情が、まあ、ペパーミントなんだろうな。ひな菊は、大人への第一歩の象徴みたいなもの。
最初から最後までライトな感じで、さらっと読めて特に残らないといえば残らないのだが、その読後感を含めて少女漫画みたいで、まあ嫌いではなかった。いくえみ作品とかにフツーにありそうで。
ことろで主人公の両親が38歳(現在の私と同じ)な件。学生時代からつきあっててその若い勢いで結婚した(けど結局離婚した)という設定とはいえ、私も下手すりゃ思春期突入な息子を抱えていたとしてもおかしくない年齢なわけだよねと、しみじみ。
もうカルチャー上の主役を降りた世代なんだな、と、35になったとき(F1層じゃなくなって)思ったもんだけど、こうして目線を変えて、メインカルチャーを傍観してはニヤニヤするっつーのも、結構楽しいもんだったりすんね。 今後しばらくの私は、青春小説を読む際に「自分の子がこんな言動をするときは、こういう考えがあるのかも」などと考えながら読むことが増えるのかもしれない。
そういう目線で、かつて大好きだった青春小説を読み返してみたいかも。いや、みたくないか。うーん。
ひな菊とペパーミント (講談社文庫)