ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

#32

父の容態は、日一日と変化があり安定しないものの、平均的に見るとそれなりに悪くない感じだ。食欲のない日は水もなかなか飲めずに母をヤキモキさせる。母は父がほんの半日ほど喉にものが通らないだけで、すぐに「もうだめだ」と大騒ぎして家族全員を呼ぶけれど、それで集まってみると次の日には食欲旺盛で意外と元気な父がいる。
そんな感じの繰り返しで、「最期を迎えるため」に退院をして自宅療養を始めてから早3週間。それでも緩やかに衰弱していっていることは否めないが、3週間かかっても、絶望するほどの悪化はなかったんじゃないかと思っている。まあ、食べられる量が著しく減ってしまったのは大きいけれど、まったく食べられないわけじゃないからな。これからもそんな感じで、なんだかんだとイケるんじゃないかと思ってしまうのは、楽天的すぎますでしょうかね。
でも去年の段階で「年は越せない」と言われたことから始まって、軽い余命宣告をいくつも受けながらも、何度も難局を乗り越えて父はやはり生きているのだ。今「持ってもあと3週間」と言われても、いまいち全面的に信じる気にはならないな。