ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

#28

入院中の父、来週には退院することが決まった。ぶっちゃけ、最期を家で迎えるための退院である。が……実際のところどうなんよ。
主治医は去年の病気発覚時点で「年は越せない」と言っていたが、もう年を越して10ヶ月目。その後も、夏まで生きられないとか夏は越せないとか9月いっぱいに退院しないと自宅で最期を迎えられないとか、何度も宣告を受けているようなのだが、現にまだ生きている。10月に退院することを決めても、「今週中じゃないと、来週はもうだめかも」みたいに何度も言われるらしいが、これって単に病院から追い出したいだけなんじゃ……と私らが思ってしまうのは許して欲しい。
父の具合は私から見ると小康状態というか。土曜日の夕方は具合が悪そうだったけれど、日曜の昼はまあまあ元気、とか。日によっても時間帯によってもいろいろで、それでも全体的には日に日に弱っているようにも見えるのだけれど、ご飯は相変わらずほぼ毎食きちんと全部食べられるし、腫瘍も育っていないらしいし、なぜか病気発覚以来まっしろになってしまった頭髪が今になって黒々としてきたりもしている。
とはいえ、左半身がうまく動かせなくなってしまい、筋肉もすっかり削げ落ちてしまったこの現状から、普通の生活にまで戻せるとは到底思わないけれど。でも今週来週というタイムリミットではないように思うのだが……まあ、病気のことはわからないか。
とりあえず、早く退院したいのは本人の希望でもあるようで、退院できるとわかってからまたちょっと元気になったのでよかった……。