ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

あたし彼女

さてこれを小説のカテゴリで書いて良いものか……? 迷ったのだが、つまりはケータイ小説って小説の新ジャンルなんでしょ、ということで納得し、話題騒然(?)の「第3回日本ケータイ小説大賞」の大賞作品を読んでみた みたいな。
読む前にニュース等でさわりだけ見て、「内容は別として、これは流行る」と思った。さっそくこういう類のサイトもできてるし……。職人さんは仕事が早いよネ!
ちょっと読んで、こんなの文章じゃねーだろ、と思う人もいるかもしれないけれど、まあ私もそう思わないわけでもないけれど、それにしたってこのすごさは読んでみるとわかる。『淡々と画面スクロールしてただなんとなく文字を目でなぞって、次ページへのリンクをクリックする』……これだけで、ちゃんと内容が頭に入ってくるようになっている(淡々としすぎて眠くなるが、悔しいので最後まで読んだ)。
でね、伏線みたいなものはほぼないし(多少のフラグはあるがな)、難しい言葉も当然ないし(誤字か方言かよくわからん部分とかあったけど)、とにかく読解などというものをまったく必要としない文章なんですわ、これが。これ書くのって簡単そうで意外と難しいですよ。少なくとも私は、このスタイルでひとつの物語を書くのは無理だ。こんなテンションで400ページ超とか、よく書けるなー。
内容自体は、一昔前の少女漫画、しかも名作として語り継がれないレベルのものという感じ。これといって斬新なところはなく、既視感ありありなんだけど、少女たちの共感を得そうな感じだったらこのくらいが妥当とも言える。
斬新な(なおかつ敷居が低い)手法+王道の内容つったら、そりゃま普通にヒットすんじゃないですか。じゃあこの作品をひとにお勧めしたいかっていうと、全然そんなことはないけど。
なにしろ、これで賞金200万ってすごい。素直に。