ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

第五回 文学フリマ

荷物を持って電車に乗っていたらいろいろ無理そうに見えたのか、杖をついたお婆さんに「荷物を持ってあげましょう」と声をかけられるという、衝撃の朝からスタートしたこの佳き日。
ちょっと出遅れたため、机がごちゃごちゃしているうちに開場となってしまい、焦りました。そして、開場と同時に斜め向かいブースに出来た行列。「有名な人なんですか?」と隣の人に聞かれるも、「さあ……」としか答えられなかった私。見たことある顔だとは思ってたんですが、毎年文学フリマに行っていれば、見覚えのある顔もたくさんいるわけで、そのうちの一人だろうと思ってたんです。でも少しして思い出しました。つい先日、新聞だか雑誌だかでそのお顔を見たことを。あれ、長嶋有だ。
プロアマの垣根も取っ払って、こんなふうにイベントが出来るのは、とても素晴しいことだと思います。が、正直ちょっときつかったです。別に営業妨害とかじゃなく。うちだっていつも通りくらいには売れましたし、それがなければもっと売れていたとも思いませんし。プロのかたがすぐそこで同じように同人誌を売っているというのは、私としてもとても貴重な経験です。
しかし、列をなすファンの方々および取り仕切るスタッフの方々。それぞれにいろんな思いがあるのは解ります。自分にとってのスターがいたら、私たちのような一般人など見えなくもなるでしょう。会場が狭くて、いろいろ苦労もしているのでしょう。展示しているものを服でひっかけて崩したり、人の荷物を蹴ったり踏んだりするのは仕方ないことだと思います。でもね、謝った人が一人もいなかったというのはどうなのよ。来年からは、もう少しそこらへんをなんとかしてもらえないかなあと思ったりします。
と、文句ばかり言っても仕方ないので、自分たちの活動についてご紹介。ビジュアル的にはこちらあたりを参照→id:hidesuke:20061113
文章力向上委員会の「十二ヶ月」第3号は、いつも通り充実したリベンジ作品もさることながら、理系の人から見た文学部の実態に関するレポートがオススメです。理系の人にはもちろん、文系の人間は逆に「そんな風に見られてるのか?」という驚きもある内容。その特集はやはり結構人の目をひいていたようで、とても良かったです(在庫まだありますので、欲しい方は声をかけてくださいねー)。毎回買ってくださっている方や、ネットのほう見てますよ〜という方などがいらっしゃるのも、とても嬉しい! あと、人の目を引きたいが為に毎年へんてこなキャッチコピーのチラシを4種ほど配っているのですが、それに反応してくださる方も多数。中には、去年のコピーを覚えていてくださる方も。いろいろ面倒くさいけど、やっぱり毎年コンスタントに活動してるとそれだけのリターンはあるんだなあと思う今日この頃です。
私個人としては、A8サイズの豆本を2種(各15部ずつ)作っていったのですが、これが好評で。いつも、もうちょっと立派なコピー本を作って興味を示してくださった方に配布してるのですが、それだと10部でもなかなか捌けなかったりするんです。しかし、今回の豆本はあっという間に持ってってもらえました。しかも、「えっ、本当に無料でいいんですか?」という感じの反応で。ちっちゃくて可愛いだけで、文芸とはこんなにキャッチーになるわけですね。勉強になりました。豆本に関してはもうちょっと研究して、今度「まめまつりhttp://mamematsuri.com/」にも参加してみようかなと思います。あと、自主制作文庫「東京勿忘草子」も4冊しか持っていかなかったら、昼過ぎには売り切れてしまいました。もっと持っていくべきだった。ありがとうございました。
そんなわけで終了後はサクっと片付けて向上委員会飲み。いつもは割とバカ飲みなのですが、今回は珍しく創作について有意義な会話が繰り広げられたので、良かったです。これにて3年目の活動、おしまい。4年目はどうなることやら。