ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

ぽっと時間ができた(夫の帰りが遅い&Pが珍しく早寝した)ので、今のうちに今年を振り返る。
2010年はもちろん出産と子育てというのが私の中で最も大きな要素になるけれど、それも含めて、なんというか命の出入りがとても激しくていろいろ考えさせられる年だった。あまりのことで書けなかったのだが、Pが生まれた翌々日に夫の従妹が若くして亡くなり、あとは書いてきたとおりだが、8月には夫の母が亡くなった。二人とも癌だった。
Pはそんな中で生まれてきた。こんな言い方をしてはなんだけど、癌も胎児も人の体の内で大きくなっていく細胞という点では同じだ。特に義母に関しては、癌という診断と私の妊娠発覚とが同時期だったので、あまりに皮肉だった。Pは私の腹の中でも、外に出てからも、こちらがびっくりするほどすくすく育っている。癌ってやつも、きっとこんな勢いで育つのだろう。薬やら放射線やらで、いくら育つな育つなと言い聞かせても。そして問題は、その細胞はいつ誰の体で育ち始めるかわからないということだ。自分の体と時間を大切にしてくださいね、あなたも私も。
まあ、ね。不安なことはたくさんあるけれど、予定外のことはいくらでも起きるけれど、そんなの関係なくPは大きくなり今日もまた新しいことを習得したりしていて、それは当たり前のことのようで実はものすごい奇跡の連続なんだなと、月並みながら思うよ。出産のおかげでP以外にもたくさんの赤ちゃんと知り合うことができ、たくさんのピュアでパワフルな生命力に励まされて、それで私はなんとかこの1年を乗り切ることができたのだと思う。楽しかった、だけど本当しんどくて、長い長い1年だった。
最近のPは、いっちょまえにこちらの言っていることを理解し、言葉こそ出ないものの言いたいことを伝える力を持ち、だから言うことを聞いたり反抗したりするし、愛情を求めたり押し付けてきたり、ころころと喜怒哀楽しながら生きているよ。この子が去年の今頃は自分の腹の中にいたなんて、もはや信じられない。
そんな感じです。
どうか来年も皆が元気で、できれば笑顔で、と言いたいところだが時々悲しかったり苛立ったり切なくなったりするのもまた人間らしいので、そういういろんなことがありつつ、1歩でも100歩でもなんでもいいから前に進んでいけますように。良いお年を。(と言いながら年内まだ更新するかも)