ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

豊島区の花見と思い出さがし

いろいろと話が合った(?)ので、夫とがっつり歩くことになった土曜日。新板橋駅あたりから17号を南へと進んでいき、まずはかねてより行きたいと思っていた染井霊園を目指す……が、染井霊園の手前にある本妙寺で、思わず足を止めた。遠山の金さんのお墓があるんだってー。行ってみましょう。

行ってみた。撮ってみた。でも、あとから聞いたら、これは金さんが建てた先祖の墓であって、金さんの墓はこの隣にあるものだったらしい。でもまあ、別にいいや。
気を取り直して、今度こそ本当に染井霊園へ。

桜は……まあ、まだ満開とは言えない状態だったけど、咲いてるところはきれいに咲いてた。桜の名所、というかソメイヨシノ発祥の地というだけあって、カメラを持ってうろうろする人も多数。というか、著名人のお墓が思いのほか多く、別に花見じゃなくても散歩するだけで結構楽しいね。そして、縁者が来なくなったお墓は移動するよーという立て札をいくつも見つけ、その空いたところに墓建てたいわーという夢が膨らんだ。毎年きれいに桜の咲くところに眠るなんて、なんだかいいじゃない。染井霊園、こんなに近いのに今まで一度も来たことがなかったなんて、もったいない。またフラリと遊びに来よう。

さて、そこから今度は六義園へと歩いていこうと思ったんだが、途中なんだかよくわからんが賑やかな感じがする……。祭のニオイに惹かれてフラフラとそちらに近づいてみると、ちょうど「染井よしの桜の里公園」のオープンセレモニーが佳境に入っておりました。この公園、ベンチがかまどとしても使えるなど、災害時に避難所として使いやすいよう作られているようで、これは非常に興味深い。それはそれとして、なんか酒がふるまわれてるので、よくわかんないけど便乗して、一杯いただくことに。おまけに「女性はどうぞ鉢植えをおひとつお持ち帰りください」とか言われて、ツツジの鉢植えをひとついただいた。なんか……おいしいところだけたまたま参加しちゃってすみません。おいしゅうございました。

さて、今度こそ本当に六義園へ! と思ってゲートまで行……ったら、すっごい行列じゃないですか! 200メートルぐらい並んでると聞かされ、げんなり。いや、六義園、すごーく行きたかったけどさ、いっぱい歩いて小腹も空いてるし、別にわざわざ混んでる土日に来なくても、私は仕事の帰りとかにふらりと一人で来れるし、というわけで、ここまで来たのに今日は六義園のしだれ桜はさくっと諦めることにした。予定の散歩行程はまだまだあるのだもの。
駒込駅の東側に出て、アザレア通りから田端銀座へ。小腹が減っているので、食料品のすべてが私たちを誘惑しにかかっているように見えるよ。パン、お惣菜、おでん、漬物。美味しそうな上にどれもこれも安い。ああもう全部買いたい。という衝動を抑えて、豆腐屋さんで家用に厚揚げを2枚と、和菓子屋さんで食べ歩き用にたい焼きを1個買った(衝動を抑えきれていないよ)。
小満足したところで、私が独身時代ちょっとだけ住んでいた家のあたりを目指す。てか、街が全体的に小奇麗になってるよ田端。区画整理されて、新しいきれいなマンションや一軒家が立ち並んでいる。びっくりした。でも、私が前に住んでいたアパートはそのまま残っていたわ。というか、私が住んでいたまさにその部屋が、ちょうど空き部屋になっており、しかも、なぜか鍵がかかっていなかった(!)ので、うっかり部屋の中まで見て懐かしくなってしまった。てか、あの照明器具って私が置いてったものじゃ……。あれ、コンロも私が置いてったやつだよね……。7年ぐらい経つのに、その部屋はまるで私が出てからずっと時間が止まったように、そのまんまだった。まあ、壁とかは相応に汚れてはいたので、そのあともちゃんと人が住んでいただろうとは思うけど。思わぬタイムトリップをしてしまいましたわ。
それから近くのカフェでちょっと時間を潰し、5時を過ぎてから、かつてよく行った居酒屋さんへ。ここも建物を一旦取り壊して建て直し、一年半ぶりに営業を再開したばかりだそうで、すごいキレイになっていた。

ここでほろ酔いぐらいまで飲んで(あ、もう禁酒はあきらめました)、帰りは電車で。田端の駅も去年の夏ぐらいにすっかり変わったことを私は再三言っていたわけだが、実際にその変貌ぶりを見るのは初めてという夫は、しきりに感動していた。そして本日の結論は、田端の再開発がすごいというところに落ち着いてしまったけれど、桜のことも忘れないでいてください。