ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

潔く柔く(1)/いくえみ綾

潔く柔く 1 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 1 (マーガレットコミックス)

Cookieでナナメ読んだ作品が気に入ったので買った。それは「Act2」として収録されていたのだけれど、やっぱAct2がとても良かった(といっても1巻にはAct1とAct2しか収録されてない)。主人公と幼なじみでまだ恋仲にはなってないけどお互いに深い絆を感じている男の子と、それをめぐる友情とか愛情とかの話なんだけど、男の子が不慮の事故で死んでしまったあとに出てくる主人公のセリフ、「フツー死ぬか?」がとても良いと思った(実際には思ってるだけで口にはしてないのでセリフとは言わないかもしれん)。
大切な人とか、まあ人じゃなくても大切な存在を失ったとか、そういうことで泣かせようとする話には飽き飽きだけど、「フツー死ぬか?」という言葉には、現実にたいする空虚な拒絶だとか、急に行き場を失った不安定な愛情とも友情ともつかない何かが凝縮されていて、それは本当にタイトルの示すとおり『潔く柔く』生きている少女を描いているので、私はそこにぎゅんぎゅんくる。でも、この漫画はどうやら短編連作っぽいし、たぶん私の感じてるトコロは全然山場じゃないので、変なこと言ってごめんなさい。