ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

夜のグラフィティ/村松友視

帰省中に読んだ作品その1。いかにもバブリーな時代の、けれど表舞台にはなりえないような裏寂れた場所で、酒などを飲む人たちを中心にしたあれやこれやの短編連作集。決して衝撃や感動はないけれど、どんな人間にも抱え込んでいる過去や想いがあり、そしてまたそれをいちいち言葉や態度に表したりせず、飄々と生きているように見せているのだなあということをふわっと思い出すような作品群。
世の中の大人がこういう人たちばかりであれば、苦労もだいぶ少ないだろうなあ。