ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

オトナの遠足#1 小田原編

(これからシリーズ化したい気持ちを込めてナンバリング。)
遊ぶといったらほぼ酒を飲むことしか思いつかない私だが、たまには朝から出かけたっていいじゃない! というわけで、日帰り小旅行を決行した。朝9時にスンズク集合して、ただでさえ普段めったに乗らない小田急線、中でもロマンスカーに乗るのは初めてとあって、微鉄たちとしては朝からテンション上がりまくりである。車内で朝メシなんぞを食らいつつ車窓の向こうに流れる風景にツッコミを入れたりしながら、一路小田原へ。
私にとっては初の小田原である。何があるのかもよく知らんので、とりあえず有名ドコロつうことで小田原城へ。もはや城に至るまでもなく、濠の鯉やら鴨やらでひとしきり盛り上がり、敷地内に入ると動物園が!(←なぜか、すでにテンションMAX。)まあ動物園つっても猿と象しかいないんですが、どちら様もいくら見てても飽きなかった。このままでは猿と象だけで一日潰してしまうと思い、適当に切り上げることに。
さて、小田原城址公園ではたった200円で甲冑と打掛の貸出をしている。たった200円ですよ。これ是非着ましょうよ、と思ったけど「えー、私は良いよ」「待っててやるから着て来いよ」っておまんら酒足りねえな!(※私も飲んでない。)やっぱ行きのロマンスカーで1人1杯ノルマにすべきでした。一人で着てても寒いので、甲冑は諦めて平服にて天守閣へと攻め入ります。

(とりあえず見苦しい自分に全身モザイク)
城内は古文書だとか刀剣だとか鎧だとか生活用品だとか、いろいろな展示品が雑多に並べられており、軽く歴史のおさらいをしながら見てまわる。年代もバラバラだったり、誰がどこで使ったものか不明の品も多く、まあそんなたいしたことはなかったような気もしたが、そういうのは逆に妄想の泉なので楽しい。そういえば史実の中で驚いたのは、私の実家あたりもかつては北条氏に支配されていたこと、そしてその当時から地名が変わっていないということだった。関東に生まれ育った人間としては、北条氏ぐらい押さえておかんといけないな。などと思いつつ城から下りて時計を見れば、もう小田原に着いてから2時間半も経過していた。予想外に城を楽しみすぎたよ。
さて、その後はいよいよ本日の目的地、鈴廣かまぼこへ。とりあえずすっかりお腹が空いたので昼食をとることになったのだが、「ビール飲みたいビール飲みたいー」と一人で駄々をこね、力技でビール蔵のレストランへ。地酒や地ビールのない旅なんて旅じゃない、と思うあたりが「オトナの遠足」な所以なんだよ。私は箱根ビール3種お試しセットを。小田原エールが一番苦味が利いてて好みだった。

腹を満たしてほろ酔いになった状態で、いよいよメインイベントのかまぼこ作り体験だ! エプロンと変な帽子を着用して準備完了。まずは職人さんが板にすり身を載せる手順を見せてくれた……のだが……手さばきが鮮やか過ぎて意味がわからない……。私の手はどうがんばってもあんな動きをしないよ? と思ったけれど、実際やってみたら意外とうまいことできた……かな。
かまぼこを蒸している間に、今度は同じすり身を竹の棒に巻き巻きして竹輪作り(あー竹輪って文字通りなんだな、書いてて気付いた)。こちらは、なんだか全然うまくできず、何度もやり直そうとしているうちにカオスに。一発勝負でやらないとダメだなーと反省。とりあえず、かまぼこは時間がかかるが、竹輪はすぐに焼きあがった。

皆と自分たちの作品を見せ合いながら、焼きたての竹輪をはふはふ食べる(私のは右から二番目のきりたんぽと見紛うヤツ)。んーなんかいいね、こういうの。私の竹輪はやはり厚みがさっぱり均一でなく、ちっとも竹輪っぽくなかったけれど、ちゃんと竹輪の味はした(当たり前だよ)。んで、お土産を買ったり、かまぼこ板アートを見て「うちらもなんか作ろうぜ!」とか盛り上がったりしているうちに、かまぼこも完成。気付けばすっかり夕方で、そろそろ帰ることに。
これまた初の箱根登山鉄道で小田原まで戻り、そこから何で帰ろうかと話し合っていたところ、ちょうどよい時間にメトロはこねがあることが発覚ー! 行きの電車でも「あの青いロマンスカーに乗りたいね」と話していたので、迷わずきっぷ購入。乗り込むと、なんかしらんウッディーでムーディーな内装がステキ。とはいえしばらくは普通の小田急なんですが、これがそのまま地下鉄に入っていくんだから楽しい。

こんな内装の電車が地下鉄のホームに入ってくるのだから、そりゃあホームで電車待ちの皆さんも「なにあれー」的な好奇の視線を向けてくる。こうなるともう気分はすっかりセレブで、うっかりホームの人たちに「下々の皆さん」って言ってしまいそうになるよ。言わないよ。でも、大手町でメトロはこねを降りて普通の地下鉄に乗り換えるときに、なんか「ここからは庶民の乗り物か…」とがっかりしたのは事実。
そんなんで電車も歴史もビールもかまぼこも満喫しまくって帰宅。さりげなくわさび漬けを買ってきたので、家でさっそく板わさにして食べました。

どうよこれ。ちょっと表面がボコボコしているけれど、気泡も多少入っているけれど、自分で作ったかまぼこはうまさもひとしおですわよ。はっはっはー酒が進むわー。
というわけで、朝から晩までしっかりと楽しんだ小旅行でした。こういう中年のレジャーみたいなオトナ遊びはもっと楽しんでいきたい。