ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

人生ベストテン (講談社文庫)/角田光代

ひっさしぶりに小説読んだ。
ひらたく言うと、イタい主人公が、ひょんなことからイタい登場人物と出会うことで、イタい自分を省みるという話ばかりの短篇集。という書き方をしたけど、別に作品がイタいわけではなくて、これぞ角田光代さんの真骨頂というかなんというか、イタい人間を別に肯定もしないしだからといって否定して切り捨てることもせず、とにかくただイタいものとしてシニカルに描いている、という感じがする、すごくらしい作品たちだなあと思ったし、面白く読んだ。
でもなんだ、現実感が感じられないのは、私がイタくない子だからかな☆というのは嘘でーす。私はすごいイタい30代女だと思うし、ついでに、私のリアル友人とかなんかもうイタい30代の人間ばっかりです。でも、この登場人物たちみたいな人は周囲にいないし、出会ってもたぶん友達になれそうにない。だって、「ここでそんなこと言っちゃダメでしょ」「ここでそれやったらダメでしょ」と思うような行動ばっかりなのですもの。でも、ここでそんなこと言わなければ、ここでそれをやらなければ、物語は面白くないんだろうね。
ところでやっぱりこれ読むと自分の人生ベストテンを考えてしまうわけなのですが、大学卒業以降おもに25歳以降ぐらいの人生イベントしか思い浮かばないのは私がリア充だからかな☆というのも嘘でーす記憶力がなさすぎます。えーんえーん。