ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

魚籃観音記/筒井康隆

前に途中まで読んでうっかり忘れていた短編集をざっくり再読。他のも割と良いんだけど、違う意味で表題作の「魚籃観音記」はすごい。やばい。ざっくりと言えば筒井康隆流の二次創作ポルノで、元ネタは西遊記孫悟空が観音様とというものすごい設定なのだが、ポルノでありギャグでもあり文学でもあり芸術でもあり、けれどもやはりポルノー!! という感じ。いや、私もあんまりポルノ小説というジャンルのものを読むわけでもないので他のとうまく比べられませんが、すべての描写が面白くて新鮮なんだけどやらしくて笑って良いのかなんなのか解らなくなってくる。野坂昭如の解説がまたすごい。上手く言葉に出来ないけどすごい。もうどうにでもしてくださいという感じ。
あ、でも他の作品は全然違う良い味わいのものもあったりしました。「市街戦」「ジャズ犬たち」「谷間の豪族」などはかなり好き。