ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

THE 有頂天ホテル

観てきたよ(そして食わず嫌い観ながら書いてるよ)。
とても入り組んだ、それでいて決して解りにくくない脚本はSASUGAだなあと思う。ほんと書いてて面白いだろうなあ。セリフ回しが演劇ぽいのも、三谷的で好きだ。
ドタバタコメディとしての展開は素晴らしい。ギャグもイイと思うし、確かにキャストも豪華だ。でも、なんだか前評判というか煽り文句がいちいち仰々し過ぎたんじゃないかとも思う。いやまあ面白かったよ、笑ったよ、ちょっと泣きもしたよ。特に香取くん扮するベルボーイが夢を諦めて捨てたアイテムの数々が、いろんな登場人物それぞれの物語を巡り巡って結局本人の元に戻るという流れは、脚本の妙だなあと感動した。だけど、これって実はそれぞれの物語が織り成すハーモニーを、もっと普通にしみじみと味わえるタイプの物語なんじゃないか、とも思った。キャストが豪華過ぎたのか、宣伝が過剰過ぎたのか、とにかく実際に観たら逆に白けてしまう感じがあった。というのは、同じ大学の後輩なのに平凡な一般人にしかなれない人間のやっかみか。太田光のように素直に嫉妬できたほうが幾分幸せだ。
特記事項として、YOUはやっぱり歌手なんだなあと思った。あと、唐沢寿明が初め誰だか全然解らなかった。