ベロニカ学習帳。

文京なんちゃらのなれの果て

我が家の息子ゆる受験まとめ②

「そもそも、ゆる受験ってなによ」という部分。

これは私の中での定義なのだけれど、ゆる受験を満たす条件は、低学年から塾通いをしていないこと、決して難関校を目指してるわけではないこと、地元公立中への進学も選択肢のひとつとして考えていること、親があんまり介入しすぎず本人が自分でできる範囲の努力だけをさせていること。など、かな。

というのも「ゆる受験」という言葉を使うと「中受はそんなに甘いものじゃない」「そんなんで良い学校に入れるわけがない」などと目くじらを立てる人がネットではよく見られ(てイラっとす)るけど、だーかーらーーーそもそもーーー目的もゴールも違ーうーんーだーよーーー。とは言いたい。一応、楽して良い結果を得ようというわけではないし、頑張らなくていいと思ってるわけでもない。目的が違うのだから同じ土俵だと思わないでほしい。

とはいえ我が家でも最初はよくわからないので、漠然と「この学校近いし最難関みたいな難しさじゃなさそうだし、雰囲気もいいですね」と思ったような学校があって、しかし実際には中受で偏差値60超えてくると案外難関だったりして、びっくりしたりはありました(のちに認識を是正しました)。中学受験は情報戦という面もとても大きい。ただ、情報はいくらでも転がっているので、情弱でないなら塾からの情報にたよりすぎないほうが良いと思う。どっぷり沼に浸かって情報にやられてしまってる人も頻繁に見かけるので。

幸い(?)私の周辺には、大手塾に行かず個別指導塾のみで中受に挑戦するという人が少なからずいた。大手塾の多くがすぐ近くにある環境にも関わらず、だ(だから、もちろん大半は大手塾でガッツリやってる)。中受率が非常に高い地域なので、カジュアルに中受に参戦できるというのもあったのかもしれない。そんな仲間がいたから、「ほどほど」のスタンスを保てていたというのは大きい。

我が家の場合は、P本人が受験を意識しだしたのが5年生からで、受験参入が乗り遅れた&そのタイミングでコロナのStayHome期間になってしまったというのが、結果的には大手塾を選ばなかった大きな理由になるけれど、はっきりいって個別指導は料金的には割高…でも、みんなが3年かけて勉強することをここから1年半で勉強するのだからと、そこは割り切って考えた。なにより個別指導を希望したのは本人でもあったし。

まあ我が家はそんなスタンスだったのが良かったというか、向いていたのではないかと思っている。個別指導塾は、塾に行っている間の時間がほぼ無駄なくちゃんと勉強できている時間になるので、家に帰って勉強しなければいけない時間が圧倒的に少ない(その時間をもっと家庭学習に充てていれば、また違う結末があったかもしれないのは大前提としても)。夏休みには旅行ができて、11月いっぱいまで存分に遊んで、12月いっぱいまで習い事もやめずに、我が家は受験を迎えられたのだ。しかも、個別指導で各教科の先生にかわいがってもらった結果、Pは「勉強は楽しい、好きだ」と思える子になったというおまけつき。正直、我が家は受験のために何も犠牲にしていないな(お金以外には)と思っている。

もちろんこのやり方が正しいかどうかはそれぞれの価値観で。そりゃあ、これが結果的には大本命に合格できなかった原因と言われればぐうの音もでないし、実際、受験直前期にPが「もし4年からサピとか通ってたら、御三家だって狙えたかも」と呟いたことはさすがに少し心残りではある。でも本人のペースに合わせた結果がこれだった。無理に勉強させても勉強好きな子にはならなかっただろうし、それが全てかな。それに、本人のペースであっても、最終的には大本命の熱望校を、塾の先生方が「こいつならいける…!」と思わせるくらいのところまで成長したことが、一番の成果。

6年生の後半にある事件が勃発し、そのときにPが本当に頑固であること、自分からやると思ったこと以外はてこでも動かないことが明るみになった。そもそも集団のペースに合わせること自体が難しかったPには、このゆる受験があっていたのだと思う。結論として、ゆる受験という姿勢には、合う合わないがある。

ただ、受験の結果がどうあれ「勉強楽しい」と思えるようになったPは、どこへ進んでも大丈夫だなと思っているよ。